2020/05/27 11:30
ミーガン・ジー・スタリオンの「サヴェージ feat. ビヨンセ」が自身初のNo.1を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
ビヨンセをフィーチャーしたリミックスの効果を受け、5月16日付チャートで2位まで一気に順位を上げた「サヴェージ」。先週は、ジャスティン・ビーバーとアリアナ・グランデによるコラボレーション「スタック・ウィズ・ユー」が1位に初登場し、シックスナインの「グーバ」が3位にデビューする等、新曲が上位を荒らしたため、同曲も5位までランクダウンしたが、安定したユニット数を維持し、今週息を吹き返した。なお、「スタック・ウィズ・ユー」と「グーバ」は2週目でTOP10圏外に急落している。
「サヴェージ」が今週トップに躍り出たのは、5月15日より直筆サイン入りのCDやLP等の新パッケージがリリースされ、売り上げが上昇したことが理由として挙げられる。前週比55%増の30,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートでも4位から1位に浮上した。セールス・チャートでの首位獲得は、ミーガンにとって初、ビヨンセは通算8曲目の快挙。
前週から8%減少したものの、週間3,050万回を記録してストリーミング・ソング・チャートでは2位をキープ。なお、5月21日に新しいアニメーション・ビデオが公開されたため、次週はストリーミングの上昇が予想される。エアプレイ・チャートでは、5,370万回を記録して11位から8位にTOP10入りを果たした。エアプレイ・チャートでのTOP10入りは、ミーガンにとって初、ビヨンセは通算18曲目のランクインとなる。
Hot 100史上、女性アーティストによるコラボレーション曲が首位を獲得するのは、5月16日付チャートでドージャ・キャットの「セイ・ソー feat. ニッキー・ミナージュ」が記録してからわずか2週ぶり、通算7曲目。同年に2曲が首位を獲得するのは、史上初の快挙となる。
2020年 ミーガン・ジー・スタリオン「サヴェージ feat. ビヨンセ」
2020年 ドージャ・キャット「セイ・ソー feat. ニッキー・ミナージュ」
2014年 イギー・アゼリア「ファンシー feat. チャーリーXCX」
2011年 リアーナ「S&M feat.ブリトニー・スピアーズ」
2001年 クリスティーナ・アギレラ、マイア、リル・キム、ピンク「レディー・マーマレイド」
1998年 ブランディ&モニカ「ザ・ボーイ・イズ・マイン」
1979年 バーブラ・ストライサンド&ドナ・サマー「ノー・モア・ティアーズ(イナフ・イズ・イナフ)」
フィーチャリング・アーティストのビヨンセは、これで首位獲得数を7曲目に更新し、ドレイク、ブルーノ・マーズ、フィル・コリンズと並ぶ歴代11位タイに浮上。また、マライア・キャリーに続き、2000年代、2010年代、2020年代の3代で1位を獲得したした2人目のアーティストとしても記録を更新している。
2003年 「クレイジー・イン・ラブ feat.ジェイ・Z」
2003年 「ベイビー・ボーイ feat. ショーン・ポール」
2006年 「チェック・オン・イット feat. スリム・サグ」
2006年 「イレプレイスブル」
2008年 「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」
2017年 「パーフェクト・デュエット(ウィズ・ビヨンセ)」※エド・シーラン
2020年 「サヴェージ feat. ビヨンセ」※ミーガン・ジー・スタリオン
ソロとしては7曲目だが、デスティニーズ・チャイルドとしてのタイトルでは「ビルズ・ビルズ・ビルズ」(1999年)、「セイ・マイ・ネーム」(2000年)、「インディペンデント・ウーマン・パート1」(2000年)、「ブーティリシャス」(2001年)の4曲が1位を獲得していて、グループのタイトルを含めると通算11曲目の首位獲得となる。グループとソロの楽曲を含めると、90年代、00年代、10年代、20年代の4年代で1位を獲得。これも、マライア・キャリーに続く2人目の快挙達成。
今週「サヴェージ」が新たに1位を獲得したことで、4週間連続で首位のタイトルが入れ替わった。 4曲が連続して入れ替わったのは、2017年5月6日~27日付チャート以来3年ぶり。
5月9日 トラヴィス・スコット&キッド・カディ「ザ・スコッツ」
5月16日 ドージャ・キャット「セイ・ソー feat. ニッキー・ミナージュ」
5月23日 ジャスティン・ビーバー&アリアナ・グランデ「スタック・ウィズ・ユー」
5月30日 ミーガン・ジー・スタリオン「サヴェージ feat. ビヨンセ」
「サヴェージ」は、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでも首位に到達し、ミーガンにとって初、ビヨンセは2014年12月に「7/11」で獲得して以来約5年半ぶり、通算9曲目のランクインを果たした。同時に、ラップ・ソング・チャートでも首位に返り咲いている。なお、ミーガンが所属するレーベル<300 Entertainment>では、ミーゴスの「バッド・アンド・ブージー feat.リル・ウージー・ヴァート」(2017年)以来約3年ぶり、2曲目の首位獲得曲となる。
ミーガン・ジー・スタリオンの対抗馬として先立って首位を獲得したドージャ・キャットの「セイ・ソー」は、今週も2位をキープ。デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位から5位ににダウンしたが、週間7,810万回を記録してエアプレイ・チャートでは2位、ストリーミング・チャートでも5位をそれぞれキープしている。R&Bソング・チャートでは3週目の1位をマークした。
ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」は4位から3位に再浮上し、週間1億9,900万回という好記録を打ち出して、エアプレイ・チャートでは7週目のトップを維持している。
先週の8位から4位へTOP5入りしたのは、ダベイビーの「ロックスター feat.ロディ・リッチ」。ダ・ベイビーは、昨年大ヒットした「Suge」の7位を上回る、自己最高位を更新。前週比8%増の3,430万視聴を記録して、ストリーミング・チャートではその「Suge」に続く2曲目の1位をマークした。ロディ・リッチも、今週7位にランクインしている「ザ・ボックス」に続く2曲目のTOP5入り。
「ロックスター」は、デジタル・ソング・セールス・チャートで6位から10位にランクダウンしているものの、売り上げは前週比から12%増の12,000ダウンロードを記録している。また、エアプレイも1,350万回と徐々にオンエア回数を伸ばしてきた。アメリカでは今週の4位が現在までの最高位だが、イギリスやニュージーランド、オーストラリアでは自身初の首位獲得を果たしている。
先週の13位から6位にTOP10復帰したのは、フューチャーとドレイクのコラボソング「ライフ・イズ・グッド」。1月25日付チャートで2位に初登場してから、8週連続で同位にランクインする歴代最長記録を打ち出した同曲だが、今週再浮上したのは、この曲が収録されたフューチャーの新作『ハイ・オフ・ライフ』のリリース効果を受けてのもの。前週比33%増の2,840万回を記録して、ストリーミング・チャートでも10位から3位にTOP10復帰している。『ハイ・オフ・ライフ』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”でNo.1デビューを飾り、その他の収録曲も多数ランクインを果たしている。
次週は、レディー・ガガとアリアナ・グランデがコラボした新曲「レイン・オン・ミー」が上位にデビューすることが予想されている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月29日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「サヴェージ」ミーガン・ジー・スタリオンfeat.ビヨンセ
2位「セイ・ソー」ドージャ・キャット
3位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
4位「ロックスター」ダベイビーfeat.ロディ・リッチ
5位「トゥージー・スライド」ドレイク
6位「ライフ・イズ・グッド」フューチャーfeat.ドレイク
7位「ザ・ボックス」ロディ・リッチ
8位「ドント・スタート・ナウ」デュア・リパ
9位「インテンションズ」ジャスティン・ビーバーfeat.クエイヴォ
10位「サークルズ」ポスト・マローン
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